新しい治療法に興味はあっても、「治験に参加するのには、高額な費用がかかるのではないか」と心配される方は少なくありません。しかし、結論から言うと、治験に参加することで患者さんが治療費を請求されることは基本的にありません。治験で使われる開発中の治療(再生医療製品など)にかかる費用や、治験期間中に行われる全ての検査、画像の撮影などにかかる費用は、その治験を計画・依頼している製薬会社や研究機関が全額負担します。これは、治験が新薬や新治療法の開発という、企業の営利活動や公的な研究活動の一環として行われるためです。もし治験期間中に、副作用など治験に関連する健康被害が生じた場合にも、適切な治療が提供され、規定に基づいた補償が受けられる制度が整えられています。さらに、治験に参加するためには、通常よりも頻繁に病院へ通う必要があります。この通院にかかる交通費や、時間的な拘束に対する協力への謝礼として、「負担軽減費」と呼ばれる一定の金額が支払われることがほとんどです。これはアルバイト代のような「報酬」ではなく、あくまで参加に伴う経済的・時間的な負担を軽くするためのものと位置づけられています。したがって、治験への参加は、費用面で心配する必要はほとんどなく、むしろ経済的な負担は軽減されることが多いと言えます。この制度は、より多くの方に安心して治験に協力してもらい、医療の発展を促進するために非常に重要な役割を果たしているのです。